SNS広告は近年、BtoB企業から中小企業まで幅広く活用される集客手段です。
しかし、「具体的にどれくらいの費用を見込むべきか」「限られた予算で効果を出せるか」といった点で悩む方も多いでしょう。
本コラムでは、SNS広告の費用相場と仕組みから効果測定のポイントまでを網羅的に解説します。
自社の予算内で最大限の成果を得るためのヒントとして、ぜひご活用ください。
SNS広告の費用相場と料金の仕組み
SNS広告の料金が決まる流れ
SNS広告は基本的にオークション形式で配信され、掲載そのものに料金は発生しません。費用は広告が配信されたインプレッション数(表示回数)やクリック数に応じて課金されます。
クリック課金(CPC)ならクリックされるごと、インプレッション課金(CPM)なら1,000回表示ごとに一定額が発生します。
広告費は入札額や競合状況で決まり、競争が激しいほど高騰する傾向があります。予算が少なすぎると十分な効果検証が難しくなるため、まずは数万円程度で試し、その結果を見て最適な月額予算を決めましょう。SNS広告の料金が決まる流れを表した図は以下のとおりです。

BtoB企業のリード獲得で目安にしたい費用レンジ
SNS広告はBtoC向けだけでなく、BtoB企業のリード獲得にも活用されています。
一般的にBtoBでは1件あたり5,000〜20,000円程度がリード獲得単価の目安です。
自社の商材単価と照らし合わせ、この範囲であれば投資対効果が見合うかを判断しましょう。
費用が高すぎる場合は、ターゲティングやクリエイティブ改善によって単価圧縮を図る必要があります。
6大SNS広告の最低出稿額と費用感
主要SNS(Instagram、Facebook、X〈旧Twitter〉、TikTok、YouTube、LINE)は基本的に少額から広告出稿できますが、ユーザー層や競合状況の違いにより費用感に差が出ます。ここでは、それぞれのプラットフォームの特徴と費用目安を解説します。
Instagram広告の最低出稿額と費用感
Instagram広告はFacebookと同じプラットフォームで最低出稿金額100円から配信可能です。もっとも競合が多いため現実にはある程度の予算が必要です。費用感は1クリック数十円〜数百円程度で、ターゲットやクリエイティブ次第で変動します。視覚的な訴求力が鍵となるため、画像・動画クリエイティブの出来によって費用対効果が左右されやすい点に留意しましょう。
Facebook広告の最低出稿額と費用感
Facebook広告もInstagram同様100円から出稿可能です。
クリック単価は概ねInstagramと同程度で20〜200円前後と幅があります。
ビジネス向け訴求が多いため、リード獲得目的では1件あたり数千円以上になるケースもあります。
ターゲティング精度が高い反面、細かく絞りすぎると入札単価が上がる傾向があるため、予算に応じた配信設計が必要です。
Twitter広告(X)広告の最低出稿額と費用感
X(Twitter)広告には最低出稿額の制限がありません。極端に言えば数百円からでも始められますが、月10万円程度は予算を見ておく企業が多いようです。
費用感は1クリック20〜200円程度で、エンゲージメント課金(いいね等)では1回あたり40〜100円ほどが相場です。ユーザーのリツイート拡散が起これば少ない広告費でも大きなリーチを獲得できますが、その反面広告の鮮度が落ちるのも早い点に注意しましょう。
TikTok広告の最低出稿額と費用感
TikTok広告は広告セットの日予算2,000円以上といった最低要件があり、1ヶ月あたり約6万円〜の広告費が必要です。CPCは30〜100円程度、動画再生課金(CPV)は数円〜十数円とされています。若年層へのリーチに強い反面、動画の質によって費用対効果が大きく左右されるプラットフォームです。
YouTube広告の最低出稿額と費用感
YouTube広告(Google広告)は最低出稿金額の設定がなく、数百円の低予算から運用可能です。平均的な視聴単価(CPV)は5〜15円前後で、予算1万円なら数千回の再生が期待できます。スキップ可能動画では最初の5秒で興味を引けるかが費用対効果のカギです。
LINE広告の最低出稿額と費用感
LINE広告は初期費用・最低出稿金額ともになく、少額から運用できます。以前は月8万円以上が推奨ともいわれましたが、現在は月30万円程度を目安にすると安定した成果を見込めます。クリック課金は1クリック20〜200円程度、友だち追加広告では1件あたり50〜250円ほどが相場です。
6大SNSの比較表は以下のとおりです。

月額予算の立て方とスケールアップ
SNS広告の効果を最大化するには、適切な月額予算を設定して成果に応じて柔軟に拡大させることが重要です。ここでは予算規模別に、運用開始時のポイントと拡大時の工夫を解説します。
月3〜5万円で試すスモールスタートプラン
月3〜5万円程度の小規模予算であれば、まずターゲットと媒体を絞ったテスト運用から始めるのが重要です。適切な1つのSNSに集中投下し、ターゲットも年齢や地域を絞り込んで配信します。少額予算ではコンバージョン数が限られるため、まずはクリック率やサイト誘導数など中間指標をチェックしつつ効果検証を行いましょう。
月10〜30万円で加速させる一般運用プラン
月10〜30万円の予算があれば、複数チャネル併用やクリエイティブのABテストなど運用の幅を広げられます。例えば、FacebookとYouTubeにそれぞれ10万円ずつ投下し効果を比較して、反応の良い方に予算を寄せるといった運用ができます。コンバージョン数が十分あれば各媒体の自動最適化機能も活用でき、CPA(顧客獲得単価)改善にもつながります。
予算を増減する判断基準
予算増減の判断にはCPAやROAS(広告費用対効果)などKPI(重要業績評価指標)の達成度を用います。目標値を安定して上回れるようなら予算を増やしてさらなるスケールを検討し、未達で費用対効果が低い場合は一時的に縮小して課題解決を優先しましょう。判断基準の例を表した図は以下のとおりです。出稿で様子をみたい人は運用型広告から始めるのがおすすめです。

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低予算でも成果を出す運用ポイント
限られた広告費で効果的なSNS広告運用を行うには、メリハリの効いた戦略が求められます。ここでは低予算時に成果を最大化するポイントを解説します。
ターゲットを絞って無駄配信を防ぐコツ
低予算の際は興味のないユーザーへの配信を極力減らすため、ターゲティングの精緻化が重要です。ペルソナ像を明確に描き、地域・年齢・興味関心など、配信対象を必要最小限に絞り込みます。特にリマーケティングや類似オーディエンスを活用できる場合は優先し、無駄なクリックやインプレッションの削減に努めましょう。
SNSごとの拡散機能を活かすアイデア
各SNS特有の拡散機能を利用できれば、少ない広告費でも大きな効果を狙えます。例えば、X(Twitter)でユーザーにリツイートしてもらえるようなキャンペーン投稿を広告配信すれば、広告費以上の自然な拡散が期待できます。またInstagramではハッシュタグを絡めてユーザー参加を促すなど、ユーザーが思わず共有したくなる仕掛けを施し、二次拡散によるリーチ増加を図れます。
クリエイティブを工夫してクリック率を上げる
クリエイティブの工夫も低予算運用では欠かせません。魅力的な画像・動画と分かりやすいコピーでクリック率を高めることができれば、限られたインプレッションからより多くの流入を獲得できます。目を引くビジュアルや明確な訴求メッセージ、効果的なCTA(行動喚起)ボタンの配置など、小さな違いがCTR(クリック率)に大きく影響します。
複数パターンをテストして最も反応が良いクリエイティブを採用するABテストも有効です。CTRが向上すれば結果的にCPA改善にもつながるため、低予算時こそクリエイティブにはとことんこだわりましょう。
広告運用コストと外注費の全体像
SNS広告運用には、広告費用の他にクリエイティブ制作費や運用代行費なども発生します。ここでは、それぞれの外注費用について解説します。
画像・動画などクリエイティブ制作費の相場
広告用バナー画像や動画を外注制作する場合、一般的なバナー制作費は1枚あたり5,000〜10,000円程度が相場です。アニメーションを使ったリッチバナーの場合もう少し高額になります。また、動画広告制作費は内容次第で幅があり、簡易な短尺動画なら数万円程度、撮影や高度な編集を伴うものは数十万円に及ぶケースもあります。
広告代理店に依頼する場合の料金体系
SNS広告運用を広告代理店に委託する場合、料金は通常広告費の20%前後を運用手数料として支払う形になります。例えば、月間広告費50万円なら手数料約10万円が相場です。最低手数料を設定する代理店もありますが、大半は20%前後に収まります。手数料はかかりますがプロの運用で効果が上がれば十分ペイできますので、自社で手が回らない場合は検討すると良いでしょう。
フリーランスに依頼する場合の料金体系
フリーランスのマーケターに運用代行を依頼する場合、費用感は案件により様々ですが月額数万円〜10万円程度で請け負う例が多く、代理店より割安になりやすい傾向です。人によって契約形態も異なり、広告費の○%とする歩合制や月定額制など柔軟に交渉できます。ただし個人のスキルに成果が左右されるため、実績や得意分野を見極めて依頼しましょう。広告代理店とフリーランスの料金体系比較表は以下のとおりです。

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効果測定と改善サイクル
SNS広告は出稿して終わりではなく、データをもとに効果測定し継続的に改善していくことで本当の価値が生まれます。最後に、押さえておきたい効果測定の指標と改善サイクルの回し方を解説します。
ROASとCPAを使った簡単な計算例
効果測定の代表的な指標としてROAS(広告費に対する売上の割合)とCPA(1件獲得あたりの費用)があります。例えば、広告費10万円で売上30万円を上げたならROASは300%、10件のコンバージョン獲得ならCPAは1件1万円と算出できます。これらの数値が自社の目標に見合っているか評価し、予算配分や改善施策の判断材料としましょう。以下がROASとCPAの計算例です。

データ取得のタイミングと改善フロー
配信開始後は一定期間データを収集し、その後分析と改善を行うサイクルを回します。開始直後はアルゴリズムの学習期間も考慮し、まず1週間程度は大きな変更を加えず様子を見ます。十分なデータが溜まったらCTRやCVRなどを解析し、ボトルネックになっている要素(クリエイティブ、ターゲティング、LP等)を特定します。そして入札額調整や広告内容の差し替えなど改善策を実行し、再びデータ収集という流れを繰り返します。こうしたPDCAサイクルを回すことで徐々に無駄なコストが削減され、費用対効果が向上します。
まとめ
このコラムでは、SNS広告の費用や相場、効果的な運用ポイントを解説しました。自社の目的と予算に合わせて媒体を選び、指標をもとにPDCAを回せば少額でも成果を伸ばせます。施策に迷った際は専門家へ相談し、最適化を加速させましょう。
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