SEO対策とは、Googleなどの検索で上位表示させるために行う対策を意味します。
一口にSEOといってもやるべきことはたくさんあります。
その中で今回は、初心者の方でも簡単にスタートできる無料のツールの紹介や、自分でできるSEO対策について詳しく解説します。
SEO対策、何から始めるべき？
まず初めに、SEO対策における施策の種類をご紹介します。
自分でできるSEO対策の施策種類は主に以下の5つです。
それぞれ具体的にどのようなものか、何を行うのか解説します。
内部対策
SEO内部対策とは、Webサイトを構成するHTMLや制御するファイルなどのサイトの内部構造に対して行うSEOの施策のことを指します。
簡単に言えば、内部対策は、ウェブサイトのコードを整理し、検索エンジンのロボットが情報を読みやすくするための工程です。
ホームページを作る際に多くの人がこの対策しますが、すでに作成した後でも、ホームページを修正していく中で整理できていない状態になっている場合などには、この整理は行うことができます。
ウェブサイトには文章だけでなく、リンク、画像、動画、ページ、表などさまざまな要素が含まれており、これらはHTMLというコードで記述されています。それらの情報を検索エンジンのロボットに、正確に伝える必要ためにHTMLをしっかりと整理する必要があります。この整理作業を「内部対策」と言います。
この内部対策は、SEOの基本中の基本です。仮に、内部対策が適切に行われていないと、たとえ他のSEO対策を施しても、検索エンジンがウェブサイトのコンテンツを正確に読み取れない可能性があります。
しかし、一度整理されたら、それ以上の効果を追求するものではありません。
内部対策を適切に行えば、SEOの良い効果が期待できるでしょう。
被リンク
被リンクは、他のウェブサイトから自分のサイトへリンクを受けることです。
Googleは、「多くのサイトからリンクを受けているページは価値がある」という概念をも持っています。
そのため、影響のある多くの良質なサイトから紹介されているページが、検索結果で上位表示するというアルゴリズムがあるのです。
ただし、注意点として、Googleのガイドラインでは、リンクの購入(お金を払って被リンク対策を行うこと)は認められていません。有益な情報を提供することで自然に人々から紹介されるように努力のすることが大切です。
いくつかのSEO会社はリンクを増やすサービスを提供していますが、ペナルティのリスクがあるので注意が必要です。
マーケティング設計
SEO対策でいうマーケティングは、ユーザーが本当に知りたいと思っているキーワードを収集し、それをもとにウェブサイトを設計することを言います。
SEO対策ではユーザーが求めているコンテンツを出していきますが、闇雲にコンテンツを入れる前に、実際にユーザーが本当に知りたいと思っているキーワードを収集し、それをもとにウェブサイトを設計することが大切です。
具体的には、Googleが提供するキーワードプランナーや、検索時に現れるサジェスト機能などを利用し、ユーザーが実際にどんなキーワードで情報を検索しているのかを深く調査することで、ユーザーのニーズに合ったキーワードを収集することができます。
ユーザーの求める情報を正確に捉え、それをもとにウェブサイトを構築・改善することが、SEO対策の中心的なマーケティング手法となります。
コンテンツ
コンテンツは、ウェブページの内容やコンテンツのことを指します。
商品の紹介やサービスの情報、ブログの記事などWebサイトを作る際のページ内容そのものです。
SEO対策で一番単純で効果的な方法は、良質なコンテンツを作成することです。
これはSEOの基本です。
Googleは、ユーザーが求めている情報を上位に表示したいと考えています。
そうすることで多くの人々がGoogleを使い続けるようになるからです。
システム設計
大規模なWebサイト、特に数万ページ以上のものを作成する場合、システムを活用したSEO対策が必要です。数万ページや数十万ページ以上のサイトはSEOを考えたシステム設計を行わないと、Googleに正しくクロール(探索)されなかったり、インデックスされなかったりします。
また、意図せずにGoogleのガイドライン違反する可能性があり、サイトの評価が下がる危険があります。
そのため、ガイドライン違反をしないようにシステムを制御することも大切です。
大規模サイトを制作する場合は、システムに関連するSEOの知識を持った専門家をプロジェクトに加えて、サイトの設計を行ってください。
特に、数十万ページを超えるサイトでは、専門知識は大切になります。（数十万ページ以上になると必須です)
初心者が自分でできるコンテンツSEO8ステップ
コンテンツSEOは難しい専門知識が少ないため、自分で実施しやすい点が魅力です。
また、良い記事を書くことで、ユーザーからの評価が上がり、他のサイトからのリンクも増えることが期待でき、外部SEOの効果もアップします。
SEO対策に向けてコンテンツ制作を自分で始める際の手順は以下の8ステップです。
ユーザーの悩みや課題を考える
コンテンツSEOの基本は、ユーザーが困っていることや知りたいことを解決する情報を提供することです。
私たちは日常的にGoogleを使って検索するのは、何かの答えを求めているからです。私たちと同じように、ユーザーの悩みやニーズをしっかり理解することが大切です。
どんな人が自社のサイトを訪れるか、その人の悩みやニーズは何かを考えて始めましょう。
情報に関連する対策キーワードの選定
ターゲットを明確化したら、次は実際にユーザーがどのような言葉で検索するのかを考え、キーワードを整理します。キーワードを選定する手順は以下3つです。
- ユーザーが困っていることや知りたいことをヒントに、検索キーワードを予想する。
- そのキーワードがどれくらいの人に検索され、Googleキーワードプランナーで調査する
- そのデータと、自分のサイトの現状を見ながら、最も効果的なキーワードを決定する。
この方法で、ユーザーが実際に求めている情報を効果的に提供できるキーワードを見つけることができます。
競合サイト、競合記事の調査・分析
記事のキーワードを決めたあとは、実際にそのキーワードで検索し、競合となる記事をチェックしてみましょう。
SEOの観点で言うと、上位に出ている記事が、「今の記事の正解」を示しています。 なぜ上位に出ているのか、ユーザーに需要のある情報は何かを考え、探すのが重要です。
1ページ目に出て来る記事のタイトルや見出しをリストアップし、その中の共通点や情報を確認してみましょう。同じテーマの見出しが多いと、それは読者が求めている情報である可能性が高いです。
さらに、自分自身が読者の立場になって、その記事を読んでみるのもオススメです。 どこが良さを感じたか、あるいはどこが不足だったのかなど、感じた点をメモすることで、ヒントが得られます。
ユーザーの関心に刺さる構成を作る
競合記事の調査・分析のあとは、記事の構成を作成します。
調査をもとに記事の構成を作成し、記事を書いていきましょう。
記事の構成は、どのような見出しが入るのか、どのような流れになるのかをまとめた「記事の設計図」のようなものです。
構成を作る際には、ターゲットの検索意図に合わせて伝えるべき要素を列挙し、理解しやすい流れになるように順番を整理します。
いきなり書き始めてしまうと、重要な情報を忘れてしまったり、文章がバラバラになるなどあまり効率的ではありません。
構成があると、白紙の状態から書き始めるよりもスムーズに記事を書き進めることができるので、執筆前に作成することをお勧めします。
ユーザーの悩みを解決するための文章を書く
文章を書くときは、ターゲットにしているユーザーが普段使っている言葉遣いを意識するのが効果的です。
例えば、SEOという専門用語の代わりに「Googleで上位表示を目指す方法」と説明すると、初心者でも分かりやすくなります。
さらに、同じテーマでも経営者と新入社員に向けた内容では、知っている情報や関心が違うので、狙うユーザーに合わせて言葉を選んで伝えることが大切です。
それぞれの見出しの文章を書く際は、「結論」「理由・根拠」「例・事例」「結論」の順番で文章を書いていくと読みやすさが格段に上がります。
最初に結論を伝えると、読者は「なぜそうなのか？」と疑問を持ちます。その疑問に答えるために、理由や証拠を示すことで、読者の結論への理解がスムーズになるのです。
さらに、実際の事例を使い具体的に説明することで、読者にイメージさせやすくします。最後に、まとめとなる結論をもう一度伝えて、納得してもらうという流れです。このような流れは一つの方法ですが、読者の反応を予測して記事を書くことで、読む人が記事を最後まで読みやすくなります。
関連するカテゴリでまとめて記事を制作する
対策キーワードの記事がひとつ書き終えたら、最初はそのキーワードに関連するテーマの記事をたくさん書いてみましょう。関連するキーワードでコンテンツを作成すると、記事の相互性が生まれてSEOの評価が高くなります。
その際に、関連する内容や詳しい説明をしている別の記事へのリンクを貼っているのも方法として効果的です。
関連キーワードがわからない時は、検索エンジンの検索窓でそのキーワードを入力してみてください。
すると、関連するキーワードやおすすめの検索ワードが表示されます。これらは多くのユーザーが探しているキーワードなので、それを元に関連するカテゴリとして新しい記事を書くのがおすすめです。
文章にタグを付ける
SEOは、GoogleのAIが文章やサイト情報を読み取ることで評価されます。そのため、ユーザーの考えに寄り添った内容であるとGoogleのAIに伝える必要があるのです。
GoogleのAIに文章の情報を伝えるには、タグと呼ばれるコードを使います。GoogleのAIはタグの情報を読み込み、文章の構成やどのようにして情報が記載されているかを読み取るのです。
代表的なタグとして、主に以下のタグが挙げられます。
SEOは、GoogleのAIがサイトの内容を読み取ることで評価します。 そのため、ユーザーのニーズを反映した内容をGoogleのAIに上手く伝えることが大切です。 この情報をGoogleのAIに伝えるためにはタグと呼ばれるコードを使います。Google の AI はタグを読むことで、サイトの内容や構成を理解します。
いくつかの主要なタグがありますが、以下に例を挙げます。
- タイトルタグ(タイトル)
- hタグ(見出し)
- bold太字(文字を太くする)
- リストタグ(箇条書き)
- 引用タグ(引用した情報)
以上のようなタグを活用して、ユーザーからもGoogleのAIに伝わりやすい文章作りを行いましょう。
定期的にリライトを実施
記事を書き終えたあとも、定期的に内容を見直して更新しましょう。時が経つと情報が古いこともありますので、ユーザーに常に新しい情報を提供することが大切です。
リライトするタイミングは、記事を公開して3ヶ月～半年後ぐらいに行うのがおすすめです。
自社の記事の検索順位もチェックしておくと良いでしょう。
リライトを行う際には、ただ最新の情報を追加するだけでなく、他の記事との差別化や、より内容を深堀りした詳しい情報を加えることを考えてみましょう。これにより、記事がさらに良くなり、SEOの評価向上にもつながります。
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NG！やってはいけないSEO対策
SEOには、やってはいけない方法も存在します。 知らずに行ってしまうとGoogleからの評価が低くなってしまう可能性があります。
SEO効果を下げるNGポイントを3個紹介します。
被リンクの大量購入
被リンクの重要性からリンクを購入して貼る施策が昔からありますが、安易にたくさん買うのはおすすめしません。被リンクはSEOを上でとても重要で効果的ですが、低品質なリンクや自社サイトに関連しないリンクは、SEOの評価を下げることもあります。正しい被リンク獲得方法で、被リンクを得ていくのが良いでしょう。
他社記事を丸パクリする
SEOの評価に関して、他の記事を丸ごとコピーして使用する行為は非推奨です。
検索エンジンはオリジナルのコンテンツを重視するため、コピーしたコンテンツはオリジナルとして認識されず、評価が低くなる可能性があります。
Google のような主要な検索エンジンは、コンテンツが重複しているかどうかを検出する機能を持っています。
同じ内容を異なるサイトで読むと、そのサイトの性質が疑われることになります。
また、他の記事もそのままコピーすることは、著作権侵害のリスクが伴います。
このような問題は、サイトの運営を困難にするだけでなく、法的な問題に発展してしまう可能性があります。
低品質なコンテンツを量産する
低品質なコンテンツを大量に生産する行為は避けましょう。
検索エンジンは、ユーザーにとって有益で価値のある情報を提供するサイトを評価するよう設計されており、量より質が重視されています。
低品質なコンテンツを大量に保有しているサイトは、ユーザーが求める情報を適切に提供できないため、検索順位が低下してしまう可能性があります。
自分で行うSEO対策に便利な7つのツール
自分でSEO対策を実施する際に便利で利用したいツールを紹介します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、サイトの訪問者の行動や傾向を深く理解することができる無料ツールです。
特にSEOの観点から見て、googleアナリティクスは非常に価値が高いです。
Googleアナリティクスを使うことで、サイトへの訪問者がどの検索キーワードにアクセスして来たのかを知ることができます。これにより、コンテンツを強化すべきかの判断がしやすくなります。
訪問者の行動、どのページでどれだけの時間を過ごしたか、どのページでサイトを退出したかといった情報も取得できます。
サイトでの目標達成状況、商品の購入や問い合わせの送信などのコンバージョンも追跡することができます。
これにより、SEOの効果が実際のビジネスの成果にどれだけ効果的であるかを具体的に把握することができます。
Googleサーチコンソール
googleサーチコンソールを使うと、Googleアナリティクスでは分からない、「訪問者がどのキーワードでサイトを見つけたか」がわかります。
サーチコンソールは、狙っているキーワードでサイトがどれくらい上に表示されているかが一目でわかります。
また、各ページがどのキーワードでどれくらいの順位になったか、何回表示されたか、何回クリックされたかなどの情報も手に入ります。これらのデータは、サイトのコンテンツをより良くするための手助けとなります。
Googleキーワードプランナー
Google キーワードプランナーは、特定のキーワードの月々の検索回数や関連キーワードをチェックできる便利なツールです。どれくらいの人がそのキーワードを検索しているか、他にどんな関連キーワードが人気なのかなどを、調べることが可能です。これにより、SEO対策を進める際に、どのキーワードを重点的に取り組むべきかの参考になります。効果的なキーワード選びのための手助けをしてくれる便利なツールです。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、対策するキーワードを入れると、そのキーワードに関連する、他のよく検索されるキーワードを教えてくれるツールです。
SEOで高評価を得るには、関連性のあるキーワードを記事に取り入れることです。
Google プランナーにも似たような機能を持っていますが、キーワード漏れを防ぐためにも複数のツールを組みあわせて使うのがおすすめです。
tami-co
tami-coは、「ユーザーの検索意図を捉えた質の高いコンテンツ」作成をサポートするツールです。
通常なら2時間かかる分析・調査時間を3分に短縮し自動化することができます。
作成する記事のトピックにあたるキーワードを入力するだけで、コンテンツマーケティングにおいて必要な情報の調査・分析ができます。
コンテンツマーケターの分析要素をカバーした高度な検索・調査機能を備えているので、SEO初心者でも検索上位を目指せます。
Ahrefs
ahrefsは、他のサイトのドメイン価値や、どのキーワードから人が訪れているのかを調査できるツールです。
有料のツールになりますが、他のサイトの詳細な情報を知ることは、SEOを重視する場合には非常に役立ちます。自社のサイトの状況も把握できるので、SEOに本格的に取り組むなら、使ってみる価値があります。
GRC
GRC は、記事の検索順位を簡単に調べるツールです。SEO での順位は常に変わるので、公開した記事がどの順位にあるのかを知ることが大切です。記事が少ない場合は、手動で検索すれば良いですが、たくさんの記事を持っていると、手動での確認は大変です。有料ですが、順位の確認はSEOの基本なので、使ってみる価値があります。
まずは自分でできる範囲のSEO対策を
SEO対策は自分でもできますが、0から一人で始めるとどうしても時間がかかることが予想されます。
SEOでは、目標を定めてキーワードを選び、様々な試みを繰り返します。
自分で0から始めると、様々な試みの時間や回数が莫大に多くなってしまうため、すぐに結果が得られることは難しいです。 また、成功の理由や改善策が不明確なままでは、Google のアップデートなどで順位が落ちた際に、効果的な対応をするのも難しいでしょう。すべて外注してしまうと費用もかかってしまうので、まずは自分で出来ることから始めて、補えないところは専門家の助けを求めることも大切です。
上手くSEO対策をして、サイトへの集客を増やしてみましょう。
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広報活動やサイトの互換性の向上も含めて、総合的なアプローチをとることで、持続的な検索の確保とブランドの確立を目指すことができます。
SEOには即効性のある施策は残念ながらありませんが、地道にコツコツと積み上げることで確実に大きな成果をもたらしてくれます。
継続的な取り組みと、最新のSEOトレンドへの適応、そしてユーザーにとって有益なコンテンツを提供することが成功の鍵となります。
